大学のキャンパスが、仮想通貨マイニングが最も盛んな場所の1つだという。PCMagが5日、シスコの調査結果を伝えている。

シスコのセキュリティ研究者らは、仮想通貨マイニングの実態を調査。レポートによると、大学のキャンパスは産業別にみると2番目に大きい仮想通貨マイナーだという(22%を占める)。ちなみに1位はエネルギー・公益事業部門で34%だ(これはエネルギー・公益事業に携わる企業が古いコンピュータを使っているため、マイニング用マルウェアに簡単に感染してしまうからだという)。

シスコの研究者によれば、学生は学生寮や大学の図書館でマイニングのリグを運営することで、一番大きいコストである電気代を支払わずに済む。

「多くのコインでのマイニングのディフィカルティは現在非常に高くなっている。これは、電気代のコストの方がより増えるということだ。このコストを支払う必要がないということになれば、大学は最高のお金儲けの場所だろう」

このような事態に大学運営側も警告するケースもある。2018年1月、スタンフォード大学は、学校のリソースを「個人的な経済的利益のために使ってはならない」とし、キャンパス内での仮想通貨マイニングを行わないよう警告している。

ただ、すべてのケースが学生自らの意思で行っているわけではないとう。ハッカーが学生や大学のコンピュータをマルウェアに感染させ、コンピュータをマイニングに利用しているケースもあるからだ。

実際にサイバーセキュリティ企業のベクトラは、大学のキャンパスでは仮想通貨マイニングのためにコンピュータを乗っ取るクリプトジャックが最も盛んだと指摘している。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Report: ‘Free’ Electricity for Students Makes College Campuses Major Crypto Miners