ソーシャルメディアプラットフォームの「レディット」は、スケーリングソリューションであるアービトラムを使用して、イーサリアムをベースとしたコミュニティポイントシステムのスケーリングを処理すると発表した。

木曜日、レディットの管理者は、その報酬ポイント用にアービトラムテクノロジーを使った独自のレイヤー2ロールアップを立ち上げたと発表した。レディットは、イーサリアムメインネットへの移行を計画する前に、Rinkebyテストネット上でレイヤー2ソリューションを展開していたという。

レディットはアービトラムを選んだ理由として、分散型であること、開発者に優しいこと、広範なエコシステムサポートがあることといった特徴を挙げている。アービトラムは基本的に、独立したセキュリティとコンセンサスプロトコルのセットがあるガスレス(ガス不要)サイドチェーンで取引を「ロールアップ」した後、バッチ処理された取引をイーサリアムへ報告する。オフチェーンラボの開発チームは、ソリューションのスケーリングとして、このプロジェクトを推していた。

レディットのユーザーは、特定のコンテンツを投稿することでコミュニティポイントを獲得する。r/Cryptocurrencyというサブレディットでは、ムーン・トークンという形でポイントを受け取る。また、r/FortNiteBR内でのポイントはブリックスと呼ばれる。レディットは、アービトラムを組み入れることで、プラットフォームのトークン取引がこれまでよりも速く、安価に行われるようになるだろうと期待をかける。

レディットは、次のように述べている。「取引がこれまでよりもはるかに速くなっていることに気付くだろう。いったんヴォールト(Vault)を作成すれば、ムーンを毎月請求する必要もなくなる。まるで魔法のように、ヴォールトにムーンが入ってくる」。

コミュニティポイントからのトークンは、同プラットフォーム上で人気があるが、現在一体どのくらいの数が出回っているのかについては、仮想通貨分析サイト間で意見が一致していない。イーサスキャンのデータは、これまでにおよそ67𥝱(じょ:67の後に0が24個)のムーンが7万8000人以上に配布されたと示している。しかしコインマーケットキャップは、トークンは全体で696万2504個しか供給がないと主張する。

ムーン・トークンを使うレディットユーザーは既に、プラットフォームで自分の意見を述べるだけで実際の経済効果が得られることに気付き始めている。1月には、satoshinakamoto7と名乗るユーザーが、ムーン・トークンを使って家賃を払ったと主張した。また、同じく1月にビットコイン(BTC)の価値が3万ドルを超える前に、トークンをBTCに換金したというユーザーもいる。

「本日の立ち上げは大きな前進だが、仕事はまだこれで終わりではない」と、レディットは述べている。「我々の目標は、深い隔たりを越えて数百万のユーザーをブロックチェーンへ導き、広く一般に受け入れられるようにすることだ」。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン