著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・26,000ドル台に失速

・SEC委員長、反暗号資産姿勢鮮明に

・交換所の対応に注目移る

・加中銀の予想外の利上げで米金利上昇

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は上値の重い展開。

未明から朝方にかけて25,000ドル(約350万円)台半ばから27,000ドル(約375万円)台に反発したが、その後は26,000ドル(約360万円)台で上値の重い展開が続いている。

バイナンスに続き、コインベースをSECが訴追、BTCは若干売られたが、3月10日の安値と4月14日の高値の半値押しとなる25,000ドル台前半でサポートされると、同社株が2割安から切り返したこともあり、BTCは反発を始めた。

両社の訴追はある程度織り込まれており悪材料出尽くし感が出たことやSECが証券と名指ししたソラナ(SOL)・カルダノ(ADA)・ポリゴン(MATIC)などからの逃避フローも指摘された。

しかし大手取引プラットフォーム、ロビンフッドが取扱い銘柄の見直しを表明、下げ止まっていたそうした銘柄が再び下落に転じるとBTCも徐々に上値を重くし、海外時間に入り同じく証券とみなされたバイナンスコイン(BNB)が値を崩すと、BTCは26,000ドル台半ばに値を落とした。

BTCは一旦反発したが、カナダ中銀が予想に反して利上げすると米金利も上昇、7月利上げが確実視される中、BTCは反落した。

更に、バイナンスのCZ氏に米裁判所から召喚状が出され、またSECが裁判所に資産凍結を申し立てていたバイナンスの米国法人が多くの銘柄の取扱い中止を表明したことなどもあり、BTCは26,000ドル台前半に値を落としている。

本日のBTC相場

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