米国の連邦検察官が、テラフォーム・ラボ共同創業者のド・クォン氏に対し、懲役12年を求刑した。
ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に木曜に提出された文書で、検察当局はクォン氏に「懲役12年を科し、犯罪収益の没収を確定する」ことを求めた。
今回の文書は、テラフォーム共同創業者が2件の電信詐欺および詐欺共謀の罪で有罪を認めてから約4か月後の提出となった。
検察は文書の中で、「クォン氏はわずか数年で、サム・バンクマン-フリード氏、アレックス・マシンスキー氏、カール・セバスチャン・グリーンウッド氏が引き起こした損失をすべて合わせた額を上回る損失を生じさせた」と強調した。その上で、「テラフォーム市場の崩壊は仮想通貨市場全体に連鎖的な危機を引き起こし、いわゆる『クリプト・ウィンター』の一因となった」と指摘した。
クォン氏は2023年3月に米当局から証券詐欺、市場操作、資金洗浄、電信詐欺などの罪状で起訴されており、来週木曜に量刑判決が予定されている。
2022年のテラ崩壊後、所在が不明となっていたが、モンテネグロ当局が別件で逮捕し、その後米国へと身柄が引き渡された。
テラのネイティブトークンLUNAの価格は、検察当局の発表後の24時間で約0.07ドルから0.10ドルへ40%以上急騰した。ただし、エコシステム崩壊前の2022年5月には19ドル超の過去最高値を記録していた。
クォン氏、韓国でも長期刑の可能性
11月の裁判資料で、クォン氏の弁護団は、量刑を最長でも5年とするよう求めた。弁護側は、クォン氏が母国韓国で最大40年の禁錮刑に直面する可能性があることを短期刑の論拠として挙げている。
「米国で刑期を終えても自由の身にはならない。服役施設から直接移民拘留施設へ移され、ソウル行きの強制送還便を待つことになる。そして韓国に到着した瞬間、未決拘留に戻り、韓国での刑事手続きに直面する」と弁護団は述べた。。
参考として、元FTX CEOサム・バンクマン-フリード氏は7件の重罪で有罪となり25年の刑に服しており、元セルシウスCEOアレックス・マシンスキー氏は12年、ワンコイン詐欺で有罪となったカール・セバスチャン・グリーンウッド氏は20年の刑を宣告されている。
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