著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・24,000ドル台乗せ

・テスラが保有BTCの75%を売却で下落

・売却は手許現金積み上げのためで、残高復元の可能性示唆で切り返す

・売却は推定6月11日前後。市場には若干ポジティブか

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は底堅い展開。

22,000ドル(約305万円)、23,000ドル(約320万円)と順調に上値を伸ばし、昨晩は24,000ドル(約330万円)乗せに成功した。

7月のFOMCでの1%利上げ見送り観測を受けたリスクオンムードを背景に一昨日のNYダウが前日比750ドル高となる中、BTCは23,000ドル乗せに成功した。

Bloombergのイベントで元GSのノボグラッツ氏やゲンスラーSEC委員長のややネガティブな発言もみられる一方で、FTXのサム・バンクマン・フリード(SBF)CEOが暗号資産業界の救済を続ける姿勢を見せたことも市場のサポートとなったか。

但し、同氏の姿勢に対し、市場の寡占化が進むと否定的な報道もみられる中、BTCは24,000ドル手前で上値を抑えられていた。

海外時間に入り米株が続伸して始まるとBTCは24,000ドル台乗せに成功。その後、株が伸び悩んだこともあり上値を重くすると、テスラ社が4-6月期に保有BTCの75%を売却していたことが明らかとなりBTCは23,000ドル近くに値を下げた。

しかし、売却は中国のロックダウンに備えたキャッシュポジション増加で、BTC積み増しの可能性を示唆したことから、若干切り返している。

本日のBTC相場

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。