カナダの電力大手、イドロ・ケベックは、ケベック州全体にエネルギーを供給する義務を果たすため、仮想通貨マイナーからの電力要請の処理を一時停止することになった。同社が7日にプレスリリースで発表した。
イドロ・ケベックはブロックチェーン企業からの「前例のない」需要を経験しており、その需要は同社の短中期的発電能力を超えるという。このためケベック州政府は、仮想通貨マイナーへの電力販売を停止するようイドロ・ケベックに命じ、このカテゴリーの電力消費者向けの新たな枠組みを構築すると発表した。
イドロ・ケベックはケベック州のエネルギー規制当局であるエネルギー公社に近日中に申請書を提出し、「ブロックチェーン産業から提供される機会を逸しないため」にブロックチェーン産業プロジェクトの選定手続きを提案するという。規制当局は投資や地元の雇用創出など、ケベック州にとって最も経済効果の高い企業を選定することになるという。
エネルギー公社は「このカテゴリーの消費者向けに蓄えておく必要のあるエネルギー量や、イドロ・ケベックの収益を最大化する可能性、冬のピーク期にまつわる問題」を考慮するよう指示されていると、イドロ・ケベックのエリック・フィリオン社長は述べ、次のように語った。
「ブロックチェーンはイドロ・ケベックにとって将来性のある産業だ。それでも、この産業の発展が、当社の顧客に対して電気料金の増加をもたらすことなく、ケベック州のスピンオフを最大化するようなガイドラインが求められる。当社はエネルギー公社の手続きに積極的に参加し、ガイドラインが早急に策定されるように努める」
今回の決定によってケベック州は、電力市場をマイナーに解放するとした先月末の決定から逸脱することになる。ケベック州政府は3月、ビットコイン・マイナーに安価な電力を提供することに関心がないとして、地元経済になんら「付加価値」をもたらさらないのであれば仮想通貨マイニングに割引料金を適用することは好ましくないと述べた。
今回の決定によってケベック州は、マイナーへの電力販売停止を解除するとした先月末の決定から逸脱することになる。ケベック州政府は3月、ビットコイン・マイナーに安価な電力を提供することに関心がないとして、地元経済になんら「付加価値」をもたらさらないのであれば仮想通貨マイニングに割引料金を適用することは好ましくないと述べた。