カナダのケベック州政府は2日、ビットコインのマイナーに安価な電力を提供することに関心がないと述べた。ブルームバーグが伝えた。
同州最大都市のモントリオールでの会議中、フィリップ・クイヤール州首相が発言した。「社会に付加価値を提供する必要がある。新たなビットコインを得るためにマイニングするサーバーを所有することには、私は付加価値を見いだせない」とし、経済に付加価値を提供しないビットコインのマイニングは好ましくないと示唆した。
ケベック州は今年、世界中の仮想通貨マイニング事業者から急速に注目を集めた。中国などからの大規模な脱出により、州の公益事業体イドロ・ケベックの安価な卸売電力を利用しようと、提携に関する問い合わせが殺到している。1月には30件以上の申請があった。
イドロ・ケベックは、マイニング事業者全てには電力を供給できなくなるとの懸念を表明している。マイナーへの電気料金を上げることも検討しているという。
一方で、米国ニューヨーク当局は先月、大規模なビットコインマイニング事業に操業許可を与えた。マイニングが地域社会にもたらす職や経済価値を見極める構えだ。