利用者の機密情報に配慮した匿名通貨ビーム(Beam)は4月22日、2回目のハードフォークを行うと公式ブログ上で明らかにした。ブロック高が「777777」に到達する6月28日頃を予定している。

今回のハードフォークでは、コンセンサスアルゴリズム「プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work, 略称PoW)」における暗号学的ハッシュ関数がビームハッシュII(BeamHash II)からビームハッシュIII(BeamHash III)に変更となる。

ビームハッシュIIIは、メモリー操作を含めGPUカードの機能をより活用する形ででGPUマイニングを有利にし、またASIC耐性を高めるよう考慮されており、ビームのマイニングを大きく改善するものと期待されているそうだ。

またハードフォークにより、機密資産、ワンサイド・ペイメント、プライバシー・プロトコル「レランタス・ミンブルウィンブル(Lelantus Mimblewimble)」のサポートなど、複数の新機能が有効になるという。

テレグラムのビーム公式チャンネルにおいて、アドバイザーを務めるガイ・コーレム(Guy Corem)氏は、テストネットのフォークはメインネット(6月28日頃)の数週間前に行われると指摘した同氏によると、テストネットのフォーク実施日はブロック高に依存しているという。

最新ウォレットへの事前アップグレードが必須

公式ブログによると、今回のハードフォークでは、ビーム保有者は関連ソフトウェアのアップグレード以外の行動は必要ないという。またハードフォークまで30日間程度の余裕が持てるように、5月末までにノード用ソフトウェアおよびデスクトップウォレットをリリース予定と発表した。ブロック高が「777777」に到達すると、従来バージョンのウォレットは動作しなくなるため、ビーム保有者、ノード、マイナーともに最新版(コードネーム:Eager Electron 5.0)のウォレットにアップグレードするよう呼びかけている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン