ブロックチェーンを活用した予測市場プラットフォーム「ポリマーケット」が米国での再ローンチを準備しており、企業価値は最大100億ドルに達する可能性があると報じられている。予測市場や仮想通貨関連事業への投資家の関心の高まりを示す動きとなっている。
ビジネスインサイダーによれば、ポリマーケットは米国再参入を模索するとともに、新たな資金調達を進めている。さらに6月時点の10億ドルの評価額を3倍以上に引き上げる可能性があるという。ある投資家はポリマーケットの企業価値を最大100億ドルと見積もっていると報じている。
ポリマーケットは6月にピーター・ティール氏のファウンダーズ・ファンドが主導する2億ドルの資金調達を実施している。ティール氏のファンドはOpenAI、パクソス、パランティアといった企業の初期投資家として知られている。
ポリマーケットは、中央集権的なブックメーカーを介さずにユーザーがイベントの結果を取引できる分散型プラットフォームで、2024年の米大統領選挙でドナルド・トランプ氏の勝利を正確に予測したことで注目を集めた。
同社は2022年に商品先物取引委員会(CFTC)との和解により米国ユーザーへのサービス提供を禁止されていたが、今年7月にはフロリダ拠点のデリバティブ取引所QCXを買収し、米国市場への再参入への道を開いた。
9月にはCFTCがQCXに対しノーアクションレターを発行し、イベント契約に関する一部の連邦報告・記録保持義務を免除した。ポリマーケットの最高経営責任者シェーン・コプラン氏は、この決定が同プラットフォームに「米国での稼働に対する青信号を与えた」と述べた。
予測市場プラットフォームに勢い
ジ・インフォメーションによれば、競合の予測市場プラットフォームのカルシが50億ドル規模の資金調達が近づいている。カルシは6月にパラダイムが主導する資金調達で1億8500万ドルを確保し、評価額は20億ドルに達している。
カルシの最近の勢いの背景には、2024年の裁判所の判決がある。この判決は政治イベント契約の提供を認めるもので、CFTCはこれを不服として控訴したが、今年5月に自発的に取り下げた。結果として、カルシは既存規制の下で政治イベント契約を上場する権利を維持した。
取引高や月間アクティブユーザー数で測ると、カルシはポリマーケットと並ぶ有力な予測市場となっている。しかし両社とも、2024年の選挙以降はユーザー数が減少していた。
市場関係者によれば、流れは再び変わりつつある。米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のシーズン開始がその追い風になっているという。アナリストのタレク・マンスール氏は、NFL開幕以降にカルシが4億4100万ドルの取引高を処理したと指摘し、「NFL第1週は米大統領選に匹敵する」と述べた。
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