イーサリアムのレイヤー2であるポリゴン(MATIC)のガス手数料が1000%以上急騰し、ピーク時には0.10ドルに達した。この原因は、オーディナルズに触発されたトークンPOLSのミントでネットワークへにユーザーが殺到したためだ。
11月16日のX(ツイッター)投稿で、ポリゴンの創設者であるサンディープ・ナイルワル氏は、ネットワーク上での取引活動の増加に驚きを示した。この急増は新しいポリゴンベースの非代替性トークン(NFT)コレクションの開始による可能性があると指摘した。
ネットワーク活動の増加とガス手数料の急上昇の主な原因は、新しいPOLSトークンのミントに対する熱狂から来ているようだ。Dune Analyticsのデータによれば、POLSのミント活動の急増は、現在の価格で8600万ドル相当のMATICトークンがガスとして使用されていた。

POLSは、ビットコイン・オーディナルズから派生した「BRC-20」トークンと同様に動作する「PRC-20」というプロトコル上に構築されている。
EVMからのデータによれば、POLSの総供給量の8.7%のみがミントされており、1万8100人以上の所有者がトークンを取得している。
発表時点では、ポリゴンのガス手数料は通常のレベルに戻り、約882gweiに落ち着いている。ガス手数料は、特定のブロックチェーン上で取引を行うために必要なコンピューティング労力を量るもので、1 gweiは約0.000000001MATICに相当する。

ビットコインネットワークも、今年5月にオーディナルズ・プロトコルがリリースされた後、同様にネットワーク活動が急増した。これにより、ユーザーはビットコインのブロックチェーン上に直接NFTをミントすることが可能となった。
その結果、オーディナルズのNFTとBRC-20トークンへの熱狂は、ビットコインの手数料が2021年4月以来の水準に達するまでに至った。これに対し、サムソン・モウ氏やアダム・バック氏のような伝統的なビットコインユーザーは、NFTプロトコルとトークンスタンダードを無駄遣いと批判した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン