仮想通貨とブロックチェーン上に点在する投資家、考案者、消費者、そしてオフライン企業を1ヶ所に統合する新しいプラットフォームが開発中だ。

 ブロックチェーンが人気の面で大きな成長を謳歌しているにもかかわらず、ヴェスタリンは、自信の欠如が業界を衰退させていると考えている。同社は1月にデモ版を導入したが、将来数百万人の人々が使い始めることになるコミュニティを確立したいと考えている。そのホワイトペーパーで、ヴェスタリンは「仮想通貨とブロックチェーンテクノロジーに一歩でも踏み込んだ人全員になくてはならないもの」と称している。

 大きな野心を支えるため、そのプラットフォームは英語圏への偏りと主張するもの、つまり、他の言語を使う人々が投資や購入について十分に情報を得て決断を下すのを難しくしている問題に取り組んでいる。旅行者に役立つこととしても宣伝されているが、ヴェスタリンは英語とだけでなく中国語、ヒンディー語、アラビア語、フランス語、スペイン語を含む15の言語で利用可能になる予定だ。

 

ICOの波立つ海を渡る

 イニシャル・コイン・オファリング(ICO)の投資家は現在、多くの詐欺プロジェクトを後押ししている。名声のありそうなスタートアップ企業、最先端のウェブサイト、中身のないホワイトペーパーなどが溢れている。実質を欠いている詐欺プロジェクトに、あまりに多く出くわしているとヴェスタリンは主張する。同社は、そのような信用の乱用が「このすばらしい手段をシャボン玉に変えてしまう可能性がる」と危惧している。

 こうしたことから、このプラットフォームは専門家にICOを管理し、それが「ゴミ」と呼んでいるものを一掃してほしいと考えている。これを経験豊富なアナリストからのデータとレビューと組み合わせると、―投資家にとってのリスクが大きく減少するとヴェスタリンは言う。

 偽ICOの動きを止めることに加えて同社は、すでに5000人の貢献者を有するそのコミュニティが、概念化が難しい大きなアイディアを持つ考案者を、そのビジョンを市場で実現すのを手助けできる可能性がある、と考えている。

 多くの新進起業家は、投資を集めるのに苦戦しサポートしてくれる経験豊富なチームも持っていないために、スタートアップを実現できない、とヴェスタリンは言う。ICOを吟味することと共に、考案者と必要な業界の専門家をつなぐ検索機能と、強いチームをつくるための安全な空間を提供することを、このプラットフォームは計画している。

 

 

消費者のための新たな橋を架ける

 ヴェスタリンの幹部たちはまた、法定通貨の支払いを受け入れるインフラしか持っていないために、得意客を逃している従来型の実店舗やホテル、カフェやレストランだけでなく、消費者にもよりよいサービスを提供する方法があると考えている。

 同社は、仮想通貨を受け入れる企業をすぐに見つけるのは難しく、業界が数兆ドルの資本総額を有することを考えればこれは驚くべきことと言う。ヴェスタリンの通貨であるVSTトークンは、商品やサービスを購入する入口になるもので、それを財布の中のお金を使うのと同じくらい簡単にすることを目標にしている。プラットフォームに登録している地元の店をユーザーが見つけられるように、ジオ・サーチ機能がヴェスタリンに統合される予定だ。

 採用を促しその速度を上げるため、同社は「誰もが数回のクリックで欲しい通貨を手に入れたり売ったりできる」仮想通貨取引所の立ち上げを計画中だ。

 

仮想通貨に熱中する人たちになくてはならないもの

 ヴェスタリンのICOは、3月5日〜4月4日に実施されている。その結果が出た後、同社は大きなマーケティングの動きを計画しており、18年11月には500の店舗と業者をプラットフォームに集めたいと考えている。ヴェスタリンは猛スピードの成長を予測しており、19年1月までにユーザー20万人、19年5月までにユーザー100万人が集まると予想している。またその5ヶ月間で、2000の店舗とサービスが8000に拡大するだろう、としている。

 19年6月までの同社の目標はシンプルだ。「仮想通貨に熱中する人たち全員になくてはならないアプリケーション」になる、ということだ。

 

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