米国のインフレ指標を受け、ビットコイン(BTC)は金曜に新たな動きを見せた。株式市場が史上最高値を更新する一方、BTCは一時11万2000ドルまで上昇した後、ウォール街の取引開始に合わせて反落した。
CPIの低下がリスク資産を押し上げ
トレーディングビューのデータによると、BTCはウォール街での取引開始直前に上昇幅を拡大した。
9月の米消費者物価指数(CPI)は全項目で市場予想を下回り、仮想通貨を含むリスク資産にとって追い風となった。
米労働統計局(BLS)の発表によれば、CPIおよびコアCPIはいずれも予想よりも0.1ポイント低い水準で、前年比では約3%前後にとどまった。
トレーディング情報を提供するコベイシ・レターは、「この数値は来週の米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げへの道を開く」と指摘。さらに「政府閉鎖中に発表された極めて異例なCPIレポートだ」と述べた。S&P500はこの発表を受けて史上最高値を更新した。
CMEグループのFedウォッチツールによると、市場は10月29日に0.25%の利下げをほぼ確実視している。
資産運用会社モザイク・アセット・カンパニーも最新分析で次のように述べている。
「金融環境は全体的に緩和的であり、FRBが年内残り2回の会合で利下げを実施するとの見方が広がっている。これは企業業績や景気の支援要因となり、来年に向けた上昇相場を後押しするだろう」
CPIは追い風でもビットコイン低迷
一方で、ビットコインは米市場の取引開始後に売り圧力に直面した。
トレーダーの間では警戒感が続いており、トレーダーのエグジットポンプ氏は現水準の下では有力なサポートがほとんど存在しないとXで指摘した。
$BTC Thin bid side on perps orderbook btw, can dump quickly pic.twitter.com/udWTGVJuqS
— exitpump (@exitpumpBTC) October 24, 2025
また、トレーダーのディエゴ・ホワイト氏は、取引所のオーダーブック流動性を「重い」と表現。コイングラスのデータでは、11万ドル付近に新たな買い注文の階層が形成されつつあることが確認されている。
金融リサーチサービスのキュービック・アナリティクスの創設者ケイレブ・フランゼン氏は、ビットコインが今後回復の勢いを維持するために再びサポートに転換すべき3本の指数移動平均線(EMA)を挙げた。
「BTCは現在、200日EMAで反発している。しかし、今後は21日線と55日線を明確に上抜けて終値をつける必要がある。これらは今週初めのリテスト時にレジスタンスとして機能していた」
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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