ペイパルは、ステーブルコイン「ペイパルUSD(PYUSD)」を利用した国際送金利用を拡大するため、アジアやアフリカの決済パートナーを活用すると発表した。
ペイパルの決済子会社Xoomは、PYUSDの支払を処理するためにフィリピンのマイクロファイナンス企業セブアナ・ルイリエとアフリカの金融企業イエローカードと提携した。ペイパルによれば、これはアジアとアフリカ市場でのPYUSDのアクセス拡大を目的としており、ペイパルが従来の銀行営業時間外に国際取引を決済できるようにするものだ。
「PYUSDのようなステーブルコインは決済の風景を変えており、我々の技術を統合することで、ステーブルコインと決済インフラのおかげで、最も効果的な方法で資金を移動させることが可能になる」とイエローカードのクリス・モーリスCEOは発表で述べている。
Source: CoinMarketCap
2023年に開始されたPYUSDは、米ドルによって1:1で裏付けられており、米国規制の仮想通貨カストディアンであるパクソス・トラスト・カンパニーによって発行されている。米国規制の他のドル裏付けのステーブルコイン、例えばサークルのUSDコイン(USDC)と競合している。
イーサリアム互換のERC-20トークンであるPYUSDは、ペイパルの決済レールで唯一サポートされているステーブルコインだ。ペイパルによれば、「すでに大きく成長している外部開発者、ウォレット、Web3アプリケーションのコミュニティに利用可能であり、仮想通貨取引所によって簡単にオンボーディングされるように設計されている」とのことだ。
ペイパルは、PYUSDのアクセス性を拡大するための措置を講じており、ペイパルUSDステーブルコインを仮想通貨カストディアンに保管する顧客向けの報酬プログラムを開始するためにアンカレッジ・デジタルと協力している。
5月には、ソラナ(SOL)ブロックチェーンでPYUSDを開始している。
また、Web3インフラストラクチャプロバイダーのムーンペイと提携し、ペイパルアカウントを使用して仮想通貨を購入することを可能にした。
しかし、PYUSDは依然としてドルに裏付けられたステーブルコインであるテザー(USDT)やUSDCに大きく遅れをとっている。コインマーケットキャップのデータによれば、これらの主要なステーブルコインは、テザーは約1280億ドル、USDCは370億ドルの時価総額となっているが、PYUSDは5億2150万ドルに留まっている。
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