仮想通貨に特化したベンチャーキャピタルのパンテラ・キャピタルはザ・オープン・ネットワーク(TON)への投資を実施した。同社は、このTONへの投資がテレグラムのメッセージングサービスとの関連性によるものだとしている。
パンテラは、テレグラムが4月にTONを組み込む決定をしたことで、TONが「最大の仮想通貨ネットワークの1つになる可能性」を持つと自社のブログ記事でのべた。月間9億ユーザーと3670万回の月間ダウンロードを誇るテレグラムは、共有するWeb3の理念により、仮想通貨を世界に広めるための有利な立場にあると評価している。
パンテラはTONブロックチェーンのアーキテクチャが、主要なブロックチェーンと比較して優れたパフォーマンスとスケーラビリティを提供し、そのウォレットはシンプルなインターフェースで高い実用性を持つと評価する。
また、パンテラはTONがテレグラム上で可能にするミニアプリを称賛している。「今年初め、BonkBotのようなミームコイン取引ツールがテレグラムのユーザーインターフェースを通じて数千万ドルの収益を生み出しているのを目の当たりにした。TONベースのアプリケーションであるStormTradeは、同じインターフェースを使用して永久先物、仮想通貨、株式、エクイティの取引を可能にしている」。
さらに、テレグラムは広告収入の共有や取引可能なカスタマイズされたユーザーネーム、仮想電話番号、絵文字などの新たな収益化の機会を提供している。
パンテラは、テレグラムとTONの連携は顕著な成果であると指摘している。TONは元々テレグラムと統合するために設計されていたが、最初の試みは米証券取引委員会(SEC)によって阻止された。独立した開発者によってTONネットワークが再び始動した後、テレグラムはTONとの再統合に成功し、Web3を組み込んだ唯一の主要メッセージングプラットフォームとなった。
フェイスブックのメッセンジャーはリブラコインを組み込むための規制の障壁を乗り越えることができず、統合をあきらめた。また、パンテラは、ウィーチャットがデジタル人民元を使用しているが「限定的な範囲」であるとしている。