ピアツーピア(P2P)ビットコイン取引所のパックスフルは、ブロックチェーンでの不正を追跡するチェイナリシスと提携して、セキュリティを強化する。

パックスフルは今回の提携でチェイナリシスの技術を活用することになる。「チェイナリシス・リアクターを使用して深い調査を実施し、チェイナリシスKYT(Know your transaction)でトランザクションにおけるいかなる疑わしい行為を監視する」としている。

パックスフルのレイ・ヨゼフCEOは、コインテレグラフに次のように語った。

「チェイナリシスはポリシーを進化させ、パックスフルとの連携を通じて、他の仮想通貨取引所にもそうであるように、リスキーだと定義する前にケースバイケースでP2P取引所を審査する」

チェイナリシスはパクスフルと提携する前には、P2P組織は、要求されるユーザー情報の欠如から、安全性に疑問があると見ていたという。

パックスフルのヨゼフCEOはコインテレグラフに対し、「パックスフルは、P2P取引所におけるコンプライアンスの新たな基準を設置する」と述べた。「チェイナリシスは、パックスフルが作成したような発展したP2P取引所をベースにポリシーを変える」という。

仮想通貨ユーザーは、ローカルビットコインズといった自身のプライバシーと情報を制御しながら取引が可能なP2Pへ移行する傾向にある。

今回の提携は、仮想通貨業界のプライバシーと匿名性の精神の土台作りに反するように見える点について、ヨゼフ氏は、「パックスフルは正直なユーザー向けの市場」だとし、以下のように述べている。

「他のどの業界と同様に、正直なユーザーから匿名で詐欺や窃盗などの悪行をする者がいる。適切な証明を提供できない者に残された選択肢はたったひとつ、逃げることだ。KYC(Know your cutomer)やKYTがプラットフォーム上の正直なユーザーを維持し、安心して取引できるようにする」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン