仮想通貨のマイニングを手がけるビットバザ社のダニエル・ザコモルキン社長は、ロシア最大規模のマイニング場を、シベリアのクラスノヤルスク地方に展開すると明らかにした。タス通信が12日に伝えた。

 エネルギーとコスト削減の見地から、同地域を選んだ。設備投資には30億ルーブル(約52億円)を投じる。工業団地内で、マイニング場の複数の処理施設の建設作業が始まって1か月以上がたった。マイニング場は最初10メガワットの電力消費から開始し、その後消費量は120メガワットにまで増やす。

 このプロジェクトには、シベリア州立大学を卒業した専門知識のある人材を呼び込む計画だ。マイニング処理で生じた熱は、熱発電に変換されて住宅用暖房に活用する。ザコモルキン社長は次のように語った。

「ロシア最大の広さを誇るマイニング場となるだろう。最終的には、マイニングよりも、流動的な商品を作る計画で、それがこのプロジェクトを戦略的なものにしている。クラスノヤルスクは電力に余剰がある。工業団地ジブニーでは、単一電力系統につながる3つの母線が自由に使える」

 今月にはロシアのオレンブルクで、数百万キロワット時の電力を無断使用した不法な仮想通貨マイニング業務にかかわったとして、2人の男が逮捕された。その地域を捜索したところ、付近の変電所に接続した6000台以上のマイニング機が発見された。