仮想通貨ビットコインSVの上場廃止をめぐって取引所の対応が分かれている。米国の仮想通貨取引所クラーケンは上場廃止を決定。一方、中国系のOKExは上場継続を決定した。

バイナンスとシェイプシフトがビットコインSVの上場廃止を決める中、クラーケンも同調する決断を下した。ツイッター上で行っていた「ビットコインSVを上場廃止にすべきか」というアンケートの結果を公表し、5万以上の利用者から上場廃止の支持を得たことを明かした。

クラーケンは、アンケート結果の他にも上場廃止の理由について次のように述べている。

「過去2、3カ月間、ビットコインSVのチームはクラーケンや仮想通貨コミュニティーが大切にするものすべてに反するような行動を取ってきた。詐欺的な主張に始まり、脅迫、訴訟と続いた。BSVのチームは、反対する者に対して数多くの訴訟を起こしている」

一方、OKExは、上場継続を決定。技術、コンプライアンス、流動性の観点から同社が求める上場廃止の基準に当てはまらないことが理由だ。OKExは次のように続けた。

中立なプラットフォームとして、OKExは、ビットコインの技術を高める全てのチームの努力に敬意を払う。特定の方向に技術発展がするように取り計らうつもりはない」

今回のビットコインSV上場廃止運動のきっかけとなったのは、バイナンスのジャオ・チャンポン(通称CZ)CEO。ビットコイン創設者のサトシ・ナカモトを自称するクレイグ・ライト氏に対する嫌悪感から、ビットコインSV上場廃止を宣言した

ただ仮想通貨コミュニティーの一部からは、取引所のあいまいな裁量でどの仮想通貨が好ましいか決定するのは「全体主義的」という批判も出ていた。