ノルウェーの仮想通貨企業K33は18日、最大1,000ビットコイン(BTC)を企業準備資産として購入する計画の一環として、最低8,500万スウェーデンクローナ(約890万ドル)を株式発行によって調達する方針を発表した。
発表によると、K33はパレト証券を引受主幹事およびブックランナーに任命しており、株式の発行価格は1株あたり0.011ドル。K33は少なくとも8億2,000万株を発行する見込みだ。
「この第三者割当増資による純資金は、ビットコイン購入のために使用され、当社のバランスシート上に保有される予定だ」と同社は説明している。
この動きは、K33が今年5月下旬に最大57BTCの取得に向けた資金調達を行ったと発表したことに続くものだ。
またK33は、ビットコインへのエクスポージャーによって「ブローカー業務における実質的なレバレッジ効果が得られる」と述べた。
同社は保有BTCにより利益率の改善、新商品の提供、機関投資家への訴求力強化が見込めるとしており、17日には5BTC(当時の価格で約52万3,000ドル)を購入したことも明らかにしている。
株式発行による調達資金とその配分
K33は、今回の株式発行は米国、カナダ、オーストラリア、ロシア、韓国、またはその他提供が違法とされる法域では販売されないと述べた。
K33の最高経営責任者(CEO)トルビョルン・ブル・イェンスセン氏は、今回の資金調達について次のように述べた。
「ビットコインによって構築される強固なバランスシートは、我々のブローカー業務を大幅に改善しつつ、ビットコインの上昇余地に完全にエクスポーズされることを可能にする」
ノルウェー企業のビットコイン参入が加速
K33の取り組みは、ビットコインへの投資を進めるノルウェー企業の広がりを反映している。今月初めには、ノルウェーの仮想通貨取引所「ノルウェージャン・ブロック・エクスチェンジ(NBX)」が、バランスシート上でビットコインを保有する方針を発表し、株価は一日で138%以上急騰した。
また、ノルウェーの産業コングロマリットであるアーケル(Aker ASA)は2021年にSeetekという子会社を設立し、ビットコイン投資と仮想通貨の保有に特化している。BitcoinTreasuries.NETによれば、Seetekは現在754BTC(記事執筆時点で約6,300万ドル相当)を保有している。