ビットコイン(BTC)は世界のあらゆる地域で取引されている最も人気のある仮想通貨(暗号資産)だが、北米の投資家は他の地域の投資家に比べてビットコインへの投資比率が高いことがわかった。
仮想通貨分析企業チェイナリシス(Chainalysis)は6日、北米の仮想通貨市場のトレンドを分析したレポートを公開した。このレポートによると、北米の投資家はイーサ(ETH)やXRPといった他の仮想通貨よりも「不釣り合いなほどビットコインを支持している」という。
仮想通貨取引高の72%を占めるビットコイン
ビットコインは世界で最も取引されている仮想通貨だが、北米では仮想通貨の取引高全体の72%を占めている。これはほかの地域に比べて最も高い数値となっている。アフリカは69%、西ヨーロッパは66%、ラテンアメリカは63%、東アジアは51%となっている。
出典: Chainalysis タイプ別の仮想通貨取引活動
北米のトレーダーはガチホを好む
チェイナリシスの調査によると、北米に拠点を置く投資家は、より高い頻度で取引する傾向がある東アジアの投資家よりも仮想通貨を保持し続ける傾向がある。チェイナリシスでは、欧州や北米ベースのユーザーを持つ6つの取引所と、東アジアベースのユーザーを持つ6つの取引所とを比較。取引所に預けられたビットコインが、取引所内で取引される回数を測定している。
チェイナリシスの調査では、東アジアを拠点とする取引所での取引頻度は、過去1年間で北米の取引所の2倍近くになっている。ちなみに2019年11月と12月については、東アジアの取引頻度が北米の3倍近くに高まっている。
出典: Chainalysis 東アジアと北米/西ヨーロッパのトレード頻度
2020年はBTC優位に変化はあるか
ビットコインは時価総額で最大の仮想通貨であるが、それでも最高のパフォーマンスを持つ仮想通貨というわけではないようだ。
仮想通貨市場データ分析のメサーリが発表したデータによると、イーサリアム(ETH)ベースの資産全体の平均パフォーマンスは、年初来でほぼ130%上昇していることがわかった。データは、イーサリアムブロックチェーン上に存在する178個の資産についてまとめたものだ。合計の時価総額は637億ドルで、仮想通貨市場全体の時価総額の20%にあたる。
ステーブルコインを含め、124個の資産が年初来で上昇を記録している。新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックがグローバル経済にショックを与えたにもかかわらず、イーサリアムベースのトークンの約70%で価格が上昇したことになる。
また仮想通貨ウォレットのBlockchain.comのレポートによれば、7月のパフォーマンスでイーサ(ETH)はビットコインを上回っていた。ビットコインは7月の1ヶ月で24%増となったが、イーサは57%増となっていた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン