一部のビットコイン(BTC)小口投資家は、仮想通貨の弱気市場だけでなく、FTXの下落にまつわる恐怖、不確実性、疑念(FUD)の問題とは関係がなかったかもしれないことを、オンチェーンデータが示している。

ブロックチェーンインテリジェンスプラットフォームのグラスノードが27日に発表したレポートによると、小規模な個人投資家はビットコインに対してますます強気に転じ、市場の危機が続いているにもかかわらず、さらにBTCを蓄積し始めた。

データによると、FTXの破綻後、BTCを大量に蓄積しているビットコインの個人投資家には、少なくとも2つのタイプがある。

最初のタイプは、1ビットコイン未満を保有しているエビと分類される投資家だ。第2のタイプはカニで、10BTC未満を保有するアドレスだ。

「エビ」の投資家は、11月上旬のFTXの破綻後、96,200BTCをポートフォリオに加えたとされ、これは「史上最高の残高増加」だ。このタイプの投資家は、記事執筆時点で121万BTC、つまり200億ドルを保有しており、Glassnodeによれば、これは現在の流通供給量である1920万コインの6.3%に相当する。

一方、「カニ」は過去30日間に約19万1600BTCを購入しており、これも「史上最高値」だとアナリストは述べている。データによると、この新たなマイルストーンは、2022年7月にカニが記録した、1カ月あたり12万6000BTCの買い越しというピーク時のBTC蓄積量のの最高値を更新した。

Bitcoin net position change for addresses holding up to 10 BTC. Source: Glassnode

カニやエビが記録的な量のビットコインを蓄積している一方で、大口ビットコイン投資家は売却している。グラスノードによると、ビットコインのクジラ(大口投資家)は過去1ヶ月間で約6,500BTCを取引所に放出したが、これは彼らの総保有量630万BTCのごく一部にとどまっている。