著名なビットコイン投資家アリスター・ミルン氏は、金現物を送る代わりに、ビットコインを送金することを余儀なくされた。あらためてビットコインの利点を痛感することになったと、ミルン氏は強調している。

ミルン氏は9月、ビットコイン10周年で制作した「ビットコイン10周年記念金貨」をツイッターのフォロワーにプレゼントする企画を行った。この「金貨」は100個限定で制作され、1.097オンスの金と、ビットコインのコールドストレージを組み合わせたデバイスだ。ミルン氏によれば2650ドル分の価値があるという。

ところが、ランダムに選ばれたこの企画の当選者はインド在住。ミルン氏は、インドまで送るのは難しいという判断に至った

「金の延べ棒を紛失/盗難/押収されることなくインドに送る方法は?それは不可能だ。もちろん理論的には可能だが、非常にお金が掛かることになる!」

実際、当選者が金の現物を欲しがっているわけではないことから、ミルン氏は「金貨」を送る代わりに2600ドル分のビットコインを送金することにした。当選者のクリシュ・パテル氏にとって、2600ドルは月収の7ヶ月分以上の価値があったので、現物の「金貨」にこだわる必要はなかったようだ。

この話の結論として、ミルン氏は、クロスボーダー(国境を超えた)取引ツールとしてのビットコインの利点を強調した。

「金はきれいで、ピカピカしているが、ビットコインのように数分以内に世界中のどこにでも送ることはできない。これが私がビットコインを使う理由だ。国境がなく、制限がなく、誰かに許可を求める必要はなく、特定の第三者を信頼する必要もない。インターネット上の見知らぬ2人が取引を行い、そして1つの家族の人生が変わった」

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版