グーグルが「仮想通貨はお金か」という論争に参戦した。同社が9日に公開したGoogle アシスタントの新機能を紹介する動画の中で、仮想通貨を引き合いに出している。

グーグルの2人のプレゼンターが、発信者表示機能の新しい仕組みを説明しながら、コミカルなやり取りを交わしつつ、仮想通貨を巡る議論が始まる。

スマートフォンのコールスクリーンに「電力会社」と表示され、通知音が鳴る。プレゼンターの女性が「電気料金がすごい高いって」と相方の男性に伝える(紹介されている機能は発信者がなぜ電話してきたのかが表示されるものだ)。

「ああ、仮想通貨のマイニングにはすごく電気がかかるからね」と男性が答えると、女性はこう答える。

「仮想通貨?そのお金は本物じゃないわよ」

男性の方は「君に教えてあげよう。お金こそリアルじゃない」と応じるわけだが、なぜグーグルが仮想通貨にフォーカスしたかのかは不明だ。ある意味、グーグルの仮想通貨に対するあいまいなスタンスを反映しているかもしれない。

グーグルは9月末、仮想通貨の広告を全面禁止するという方針を変更。10月から日本と米国で登録された仮想通貨取引所に関して広告配信を認めることとした。

「仮想通貨はお金じゃない」「いや、お金こそリアルじゃない」という議論は、グーグルのゆれる立場を示しているのかもしれない。

では「お金はリアルじゃない」と語るマイニング男性に対する、最後のセリフはグーグルの本心だろうか?

「その嘘を信じるつもり?」