世界第2位の証券取引所であるナスダックは、エンタープライズ向けブロックチェーン「コルダ」を手掛けるR3とパートナーシップを結んだ。ナスダックは「コルダ」を活用し、デジタル資産ソリューションを展開する。
R3は4月29日にナスダックとの提携を発表した。ナスダックはR3のサポートのもと、金融機関向けのデジタル資産ソリューションを展開する。
ナスダックのデジタル資産ヘッドを務めるヨハン・トール氏は、サービスの品質の高さや、高度に規制された環境、そしてプラットフォームとの互換性があることが、R3との提携の決め手になったと語っている。
「R3のコルダプラットフォームはナスダックのテクノロジーエコシステムとパートナーシップ戦略にうまく適合する。現在のレガシーシステムに新しい相互運用性と統合の容易さを提供するスケーラブルな力を活用できる」
ナスダックはR3 totomoni、金融機関とブロックチェーン基盤のデジタル資産ソリューションとの間のギャップを埋めることを計画している。金融機関がトークンを発行し、デジタル資産市場を構築することができるようになるという。デジタル資産の発行、取引、決済、保管などの様々なプロセスをサポートすることになる。
デジタル資産の未来
トール氏は、近い将来、トークン化された資産を取引するための様々な金融および非金融市場が登場すると予測している。これにより、市場の透明性が高まり、第三者を排除することで摩擦を減らすことができるとみている。
トール氏は、金融領域ではブロックチェーンとデジタル資産に大きな可能性があるとしつつ、まずブロックチェーンの相互運用性の問題に取り組む必要があるとも指摘している。
「さまざまな分散型台帳技術に基づいて構築された、多くの異なるネットワークが世界中で作成されている。繰り返しになるが、標準化が重要であり、相互運用性が達成されれば、長期的には一定の統合が行われるだろう」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン