米格付け機関ムーディーズは、アラブ首長国連邦(UAE)の新たなブロックチェーン基盤の顧客確認(KYC)プラットフォームは同国の貸付業者らに有効だと評価した。同国メディアのザ・ナショナルが2月26日に報じた。資産内容の質を向上させて利益を押し上げるとしている。
今月コインテレグラフが伝えた通り、UAEのドバイの経済開発局(DED)は、現地の主要銀行6行が参加する「KYCブロックチェーンコンソーシアム」の設立を発表している。
ブロックチェーン起動の規制プラットフォームで、デジタル顧客データや文書の処理の安全性を考慮したもので、承認された金融機関や当局など既存および未来のエコシステムメンバー間でKYC情報をひとつのプラットフォームにまとめる意図がある。2020年第1四半期に公開予定としている。
ムーディーズは、同KYCプラットフォームは国内外の規制準拠を改善し、顧客のデータ保護も維持し、ブロックチェーンを活用することでデータ漏洩防止にも役立つとしている。
「KYCブロックチェーンコンソーシアムは、主にオペレーショナルリスクを減らすことでUAEの銀行の資産の質をサポートすると期待される。このプラットフォームは、ブロックチェーンを活用した分散型テクノロジーを通じて、より迅速で安全なオンボーディングと認証、そして検証されたデジタル顧客データの共有を促進する」
また、他の機関も同プラットフォームへ参加することが期待され、ムーディーズは「同国のデジタルエコシステムの重要な要素になる可能性」があるとしている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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