モンテネグロの裁判所が、テラフォームラボの共同創設者ド・クォン氏の米国または韓国への引渡し承認を取り消した。

12月19日の公式発表によると、モンテネグロの控訴裁判所は12月14日、ポドゴリツァ高等裁判所のクォン氏の引渡し承認決定を無効にすると裁定した。

ポドゴリツァ高等裁判所は2023年11月に、クォン氏の引渡しに関する法的要件を確認し、引渡しの最終決定をモンテネグロの司法大臣に委ねた

控訴裁判所の最新の決定によると、クォン氏の弁護団の訴えが認められ、事件はポドゴリツァ基礎裁判所に再審のために差し戻されるべきとなった。

控訴裁判所は特に、ポドゴリツァ高等裁判所の前回の決定がモンテネグロの刑事手続法の「重大な違反」によって影響を受けたと評価した。

「[...] 弁護士の控訴によって、重要な事実に関する理由がなく、提供された理由が不明確であるため、その決定は取り消しの理由となることが合理的に示されている」

クォン氏はテラフォームラボの共同創設者兼元CEOであり、ステーブルコインのテラや関連するルナトークンで知られるテラブロックチェーンを手掛けていた。だがテラフォームのエコシステムは2022年5月に崩壊した。その後、米証券取引委員会は、テラフォームラボとその共同創設者クォン氏が詐欺に関与していたとして提訴している

クォン氏は2023年3月に、モンテネグロで偽造旅券を使用したとして逮捕された。米国と韓国はクォン氏の引渡しを要請している捜査関係者によれば、テラフォームラボの共同創設者が両国で複数の判決を受ける可能性があるという。

もう1人のテラフォーム共同創設者であるダニエル・シン氏も、投資家をだましたとして訴えられた。シン氏は2023年10月に韓国のソウル南部地方裁判所での裁判で、2020年に「ビジネス上の理由」でテラフォームを去ったと主張し、崩壊には関与していないと述べた

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

【特別企画】ビットコイン年末価格予想大会実施中!10万円分やデジタルギフトがもらえるかも