マネーグラムのデジタル決済アプリがコロンビアで始動する。現地住民は、コロンビアペソが下落し続ける中、米ドル建てのステーブルコインで資産を保有できるようになる。

マネーグラムの仮想通貨サービスはステラネットワーク上で稼働し、セルフカストディにクロスミントを活用する仕組みだ。利用者はUSDCステーブルコインをアプリ内に保管し、ほぼ即時に海外送金することが可能となる。

マネーグラムは水曜日の発表で、国外との資金のやり取りが活発なコロンビアが「理想的なローンチ市場」であると説明している。コロンビアの多くの世帯では国外からの送金が生活を支えている。

「世界中の数百万人にとって、国境を越えて送金することは生活の命綱であり、家族の支援、食料・住宅・教育といった生活必需品の費用を賄うとともに、事業や長期的な経済的安定への投資を可能にしている」

統合されたアプリにより、コロンビアの住民は、資金をアプリ上でUSDCとして保管でき、これまでのようにマネーグラムの店舗で現金を受け取る必要がなくなる。

これは、資金をより安定した通貨で保持できることを意味する。グーグル・ファイナンスのデータによれば、コロンビアペソは4月初旬からドルに対して約12%下落している。

利用者はUSDCをコロンビアペソに交換して現金を引き出したいときのみ、マネーグラムの店舗を訪れる必要がある。

またマネーグラムは、将来的にアプリ内の貯蓄機能を通じて、預け入れに対するインセンティブを得られる可能性があると付け加えた。

仮想通貨サービスはアップルのApp StoreとグーグルのGoogle Playで提供されるが、コロンビアの利用者はまずウェイトリストに登録してアカウントの承認を受ける必要がある。

ウェスタンユニオンの競合であるマネーグラムは、世界で50万ヶ所のリテール拠点を持ち、50億以上の「デジタルエンドポイント」を有すると主張しており、世界で最もアクセスしやすいデジタル決済ネットワークの1つとなっている。

コロンビアでは依然としてUSDTが主流

コロンビアのビットコイン関連テレグラムグループのメンバー、ホセ・ルイス・ガルシア氏は、テザー(USDT)の送金が依然としてコロンビアの仮想通貨活動を支配しているとコインテレグラフに語った。特にバイナンスのP2Pプラットフォームを通じた取引が主流だという。

また、ガルシア氏によれば、エルドラドP2Pというアプリも広く利用されており、ユーザーはトロン上でUSDTを送金できる。

トロンネットワーク上のUSDT供給量は6月に800億ドルを超え、迅速で低コストな送金が可能なため、発展途上国におけるデジタルドル送金の選択肢となっている。

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