中東ドバイに拠点を置く仮想通貨取引所BTSEは10月31日、仮想通貨モネロ(XMR)の先物取引を開始すると発表した。匿名性の高い、いわゆる匿名通貨(プライバシーコイン)と言われているモネロの先物取引が提供されるのは初だ。

BTSEのウェブサイトによれば、同社はアラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行の規制にあり、ドバイの経済開発省からライセンスを受けているという。

モネロはその匿名性の高さから、マネーロンダリングに使われる懸念があり、世界各国の取引所で上場廃止の決定が相次いでいる

実際、マネーロンダリング対策の政府間組織FATFの規制を受け、今後犯罪者が匿名通貨を使うようになるとの見方も出ている。ホワイトハッカーのCheena(ちーな)氏によると、モネロはダークウェブでの主要通貨となっている現状がある。

しかし、BTSEのジョナサン・レオンCEOは、プライバシーはデジタル通貨における重要な要素であると指摘。モネロをサポートすることで、匿名通貨の取扱いに関するベストプラクティスを示したいと意気込んでいる。

「モネロの上場について、ユーザーの取引ニーズを満たすだけでなく、規制を順守した上でいかに匿名通貨を取り扱うのかという議論のきっかけとしたい」

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版