日本発の仮想通貨(暗号資産)モナコイン(MONA)の半減期が迫っている。モナコインの情報サイト「monacoin.trance-cat.com」によると、半減期は9月9日の午前0時28頃の予定となっている。半減期を控えるモナコインは今後どうなるだろうか。1回の半減期の事例やアナリストの声をもとにみていこう。

まず半減期についておさらいしておこう。半減期とは、マイニングによるブロック報酬が半分に減少するイベントだ。これによりマーケットに供給される通貨の量が減少することになる。ビットコインでは今年5月に半減期を迎え、マイニング報酬が12.5BTCから6.25BTCに半減した。

一般的に半減期により仮想通貨の希少性が高まり、価格上昇につながる可能性があるといわれている。

ビットコインは今年5月に3回目の半減期を迎え、価格上昇イベントとして注目された。仮想通貨取引所クラーケンの分析によれば、過去の2012年と16年の半減期では中長期の強気相場だったとまとめている。たとえば、2016年7月の2回目の半減期では、15年9月の213ドルから17年12月の19499ドルまでの長期の上昇トレンドが続いたと分析している。3回目の半減期でも、仮想通貨アナリストのPlanB氏らは長期の価格上昇イベントになると主張している

2回目の半減期を迎えるモナコイン

モナコインは9月9日に2回目の半減期を迎えることになる。1回目の半減期は2017年7月16日に行われ、マイニング報酬は50MONAから25MONAに半減した。今回の2回目の半減期では、25MONAから12.5MONAになる。

前回の2017年の半減期では、半減期の約1ヶ月前に価格が急騰した。6月16日から6月21日にかけて、最大232%の急騰を見せた。その後7月はじめにピークをつけ、徐々に価格は下落していった。

出典:Coin360 モナコインの価格チャート(2017年3月~7月)

それでは、今回の2回目のモナコインの半減期はどうなるだろうか。

bitbankでマーケットアナリストを務める長谷川友哉氏は、今回の半減期前では「取引は特段活発化している訳ではないようだ」と指摘する。

「直近数ヶ月の市場の傾向としては、ドル安を背景に市場全体が循環物色の流れで支えられているものの、モナコインはビットコイン系コインやライトコインと比べて時価総額が低い上、出来高のほとんが日本に限られていることから、資金の回りがそれほど良くないようで、相場は6月の水準で停滞しており、取引も特段活発化している訳でもないです」

しかし、その一方で興味深い動きも観察されている。長谷川氏によれば、日本では「モナコイン」のグーグル検索数に大きな変化が見られないが、世界全体では「Monacoin」の検索数が増加しているのだ。

さらに、長谷川氏は「モナコインの特徴として、材料があると桁違いの急伸を見せることがある」とも指摘し、半減期の前後にモナコイン相場で急な値動きが発生する可能性にも触れている。

「昨年、国内販売所での取り扱い予定が発表された際や、実際に取り扱いが開始されたタイミングで相場は急伸し、一日で100%以上の上昇率を記録することもあったため、半減期前後で急な動きがあってもおかしくはないと思います」

前述のように、1回目の半減期では1週間で200%以上の値動きを見せた事例もある。世界での「Monacoin」の検索数が増えていることも気になる動きだ。来週に予定されている半減期の前後でのモナコインの値動きには注視する必要がありそうだ。