ニューヨークを拠点とする投資銀行モーリス・アンド・カンパニーが、ブロックチェーン・仮想通貨分野の企業にアドバイザリーサービスを提供するグループを立ち上げた。

このグループは、モーリス・アンド・カンパニー共同創業者であるジョン・モムタジー氏が前面に立ち、ブロックチェーン企業へのアドバイスに大きな経験を持つシニアバンカーのチームによってサポートされるとのことだ。

ロサンゼルスに拠点を置くモムタジー氏は、同社のメディア投資銀行部門のグローバルヘッドでもあり、以前はUBS投資銀行のグローバルメディアグループでマネージングディレクターを務めていた。

モムタジー氏は7月25日の発表で、仮想通貨市場の強い低迷と変動に動じていないと述べ、世界のビジネスにおけるブロックチェーン技術の応用に「強い長期的展望」があると指摘した。

7月25日のブルームバーグのインタビューでは、弱気相場の時にブロックチェーンや仮想通貨企業に対してアドバイザリーサービス提供を始めるには最適なタイミングだとも述べている。

「私たちはタイミングを愛している。好調なときに『お手伝いします』と詰め寄るのは、課題があるときよりも有難くないと思う」と述べ、「どんな破壊的な技術にも、ボラティリティはつきものだ」と付け加えた。

今回設立されたグループは、「ブロックチェーンを活用する企業、およびWeb3でのプレゼンス構築を目指す企業を含む新興・有力ブロックチェーン企業」との協働を視野に入れている。また、同グループは、モーリス・アンド・カンパニーのグローバルパートナーと連携し、仮想通貨/ブロックチェーン分野における潜在的な機会へのアクセスを顧客に提供する予定だという。

モーリス・アンド・カンパニーはすでにこの分野に足を踏み入れており、最近倒産した仮想通貨レンディング会社ボイジャー・デジタルは出金を一時停止した後、7月初めにモーリスのアドバイザリーサービスを契約している。

モーリス・アンド・カンパニーは2007年に設立され、北米、南米、オーストラリア、欧州、アジア、中東に21のオフィスを構えている。Macro Trendsのデータによると、7月22日時点の純資産は約29億7000万ドルで、同社はこれまでに3兆5000億ドル相当以上の取引に助言したとしている