韓国のブロックチェーンベースのIoTプラットフォームで、ヒュンダイDACトークン(DAC)の発行元であるHDACのマイニングプールがハッキングの被害にあった。これを受けて、同社は一時的に引き出しの停止を余儀なくされた。トークンポストが24日に伝えた。

 HDACの創設者、鄭大善氏は、ヒュンダイ(現代)グループと世界的に有名な自動車メーカーの現代自動車のCEOのである。HDACのICOは17年に、鄭氏のソフトウェア・建設企業であるヒュンダイBS&Cとそのフィンテック・ブロックチェーン子会社ヒュンダイiPayを含む複合企業によってローンチされた

 トークンポストによると、HDACのマイニングプールサーバーはプールの内部システムにアクセスを得たハッカーによってハッキングされた。ハッキングを受けて、ヒュンダイiPayはトークンポストに次のように語った。

「ヒュンダイiPayチームは(DACトークン)マイニングプールの運営には関わっていない。ヒュンダイiPayのサーバーとHDACブロックチェーン自体は被害にあっておらず、(中略)(299人のマイニングプールへの)参加者の全員が被害を受けたわけでもない。ヒュンダイiPayは、ハッキング被害の範囲について正確な詳細を伝えることはできないが、チームとしてはマイナーの大部分が影響を受けたと推定している」

 ヒュンダイiPayはDACトークンのマイニングプールには関与していないとしているが、トークンポストによれば、ブロックチェーンベースのIoTテクノロジーを利用してスマート工場やスマートホームのセキュリティー工場を目指すHDACプラットフォームの公式開発者の一員である。

 HDACチームは最近のインタビューのなかで、ヒュンダイDACトークンは「車のレンタル、有料道路、駐車場料金、ガソリンの支払いに利用できる可能性がある」と示唆した。同チームは、プラットフォームと国際的に有名な現代自動車との「家族としてのつながり」が初期の成長を助け、プロジェクトに影響も与えていると説明した。

 ポルシェは今年2月、ドライバーによる利用、および自動運転車のためのブロックチェーンシステムを試験した「最初の」自動車メーカーとなった。今月初旬には、BMW、GM、フォード、ルノー、ハイパーレッジャー、IBM、IOTAなど30社が参加するモビリティ・オープン・ブロックチェーン・イニシアチブ(MOBI)がローンチした。

  またフォードは今年、自動車間の交通の流れを助けるために、仮想通貨トークンを交換することでドライバーの行動に影響を与えることを狙ったブロックチェーンの特許を出願した