4月18日、画像生成AIを開発するミッドジャーニー、スタビリティAI、オンラインコミュニティであるデビアントアートの3者は、著作権侵害の疑いがあるとアーティストたちから訴えられた件に関して、反論を行った。アーティストたちは、これらの企業が自分たちの作品を許可なくAIシステムで使用していると主張している。
これらの企業は、サンフランシスコの連邦裁判所で、アーティストたちが提起した集団訴訟の却下を求める申し立てを行った。AIによって生成された画像がアーティストの作品とは異なっており、訴訟には不正使用されたとされる写真に関する具体的な情報が欠けていると主張した。
1月、サラ・アンダーセン氏、ケリー・マクケルナン氏、カルラ・オルティズ氏は、企業に対して訴訟を起こし、権利侵害があったと主張した。アーティストたちは、自分たちの作品が許可なくAIシステムの学習に使用され、その結果生成された画像も侵害行為であると主張している。
18日の申し立てで、スタビリティAIは、「アーティストたちは、著作権を持つ自分たちの作品と類似したものが1つもない」と反論した。また、自然言語の説明から画像を生成するAI企業であるミッドジャーニーは、訴訟が「訓練データとして使用されたとされる原告の作品を1つも特定していない」と主張した。
スタビリティAIのステーブル・ディフュージョンシステムを使用して画像を生成できるようなサービスを提供するアーティストのオンラインコミュニティであるデビアントアートは、スタビリティAIと同様の主張を支持した。さらに、AI企業による不正行為の責任を負っていないと主張した。
AIプログラムが既存の作品に類似した成果物を生成することで著作権を侵害する可能性がある。米国の判例法によれば、著作権保有者は、AIプログラムが自分たちの作品にアクセスしており、生成された成果物が「類似性がある」と判断される場合、著作権侵害があると主張できる。
AIの革新により、著作権法の原則(著作者、侵害、公正利用など)がAIによって作成・使用されるコンテンツにどのように適用されるかについて新たな問題が浮上している。スタビリティAIのステーブル・ディフュージョンプログラムやミッドジャーニーのプログラムのような、生成型AIコンピュータプログラムは、ユーザーのテキスト入力やプロンプトに応答して、新しい画像、テキスト、その他のコンテンツを生成することができる。
このような生成型AIプログラムは、文章、写真、絵画、その他のアート作品など、既存の作品を大量に取り込むことで、これらの作品を生成するための学習を行っている。