マイクロソフト・コリアは、韓国が仮想通貨に関連する犯罪事件の増加に直面していると主張した。同社は、2018年における韓国内のクリプトジャッキング発生率は0.05%にすぎないものの、その発生率の変動において、市場との相関関係を指摘した。英字紙「ザ・コリア・タイムズ」が4月22日に報じた

マイクロソフト・コリアは、仮想通貨マイニング、フィッシング、ソフトやハードの製造過程でマルウェアに感染させるサプライチェーン攻撃などのサイバーセキュリティ動向をまとめた年次レポート「マイクロソフト セキュリティ インテリジェンス レポート(SIR)」に関する記者会見をソウルで開催。同社セキュリティー・プログラム・マネージャーのキム・グィリュン氏がその一部を発表した。

既報のように、クリプトジャッキングとは、所有者の許可を得ずに、コンピューターの処理能力を用いて仮想通貨のマイニングを行う行為を指す。

ザ・コリア・タイムズによると、2018年における韓国内のクリプトジャッキング発生率は0.05%にすぎず、世界平均より58%低いと報告されているという。しかしグィリュン氏は、韓国で検出されたフィッシングやサプライチェーン攻撃など他の攻撃方法とは分けて、クリプトジャッキングを問題として採り上げた。マイクロソフトは、次のように述べて、クリプトジャッキングの発生率変動において、市場との相関関係を指摘した。

「我々は、仮想通貨の価値が増減するにつれて、クリプトジャッキングの脅威が増加している点に気づいた。」

またマイクロソフトは、ユーザーが認識できるクリプトジャッキングに感染したシステムの特徴は、(仮想通貨マイニングの)パフォーマンス低下であるため、ユーザー自身が感染したかどうか判別するのは困難だと指摘した。


翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Microsoft Korea: Country Faces Growing Threat From Stealth Crypto Mining Attacks