メタ・プラットフォームズは、マイクロソフトと提携し、Microsoft Office 365の各種製品をメタのバーチャルリアリティ(VR)プラットフォームに導入し、仮想環境での業務に企業を誘致することを目指している。

10月11日に行われたメタのConnect 2022基調講演で、マイクロソフトのCEOであるサティア・ナデラ氏は、同社のビデオ通話アプリTeamsがメタの「Quest」と新たに発表されたVRヘッドセット「Quest Pro」と統合し、人々が役員室のような仮想空間に集えるようになると述べた。

ワード、エクセル、パワーポイント、アウトルック、シェアポイントといったマイクロソフトのアプリケーションも、メタのVR内で利用できるようになる予定だ。ナデラ氏は、将来の機能として、ウィンドウズ・クラウドのコンピュータをメタのヘッドセットにストリーミングできるようになると付け加えた。

An image of a Microsoft Teams meeting within a VR environment. Source: Microsoft

マイクロソフトのエンタープライズレベルのモバイルデバイスおよびID管理アプリケーションは、メタのQuestおよびQuest Proヘッドセットと互換性があり、企業はコンピュータや電話と同様に、企業ネットワーク内のVRヘッドセットを管理および保護できるようになると、ナデラ氏は述べた。

メタは、新機能を満載したQuest Proヘッドセットが、ユーザーを仮想労働時間に誘い込むことに賭けている。同社は、この新しい機器は、既存のヘッドセットよりも快適で、性能が良く、解像度が高く鮮明度が向上していると主張している。

Quest Proは、ハンドコントローラーのフィードバックが「より直感的に」なり、ユーザーのバーチャルアバターが現実の相手の笑顔やウィンクなどの表情を模倣する「リアルタイム表情トラッキング」と呼ばれる機能を備えているという。

基調講演でナデラ氏は、COVID-19の制限により初めて実施された継続的なリモートワーク政策に言及し、パンデミックはかつてのオフィスベースの労働環境に「一生に一度の」チャンスをもたらしたと述べた。

「Teamsの没入型ミーティング体験をメタ・クエストに導入し、人々が互いにつながる新しい方法を提供する。今、まるで直接一緒にいるかのように、つながり、共有し、コラボレーションできる」

Teamsは、メタが提供するビジネスミーティング用のVR空間「Horizon Workrooms」とも相互互換性を持つことになる。ザッカーバーグ氏は、このクロスデバイスの体験が「未来のバーチャルオフィスの基礎」になると述べた。