ビジネスインテリジェンスソフト企業マイクロストラテジーの保有するビットコイン(BTC)による未実現利益が約40億ドル(約6000億円)に達しているが、同社のマイケル・セイラーCEOは売却する計画はないと明言した。
「私は永遠にトップを買い続けるつもりだ。ビットコインこそが出口戦略だ」とセイラー氏はブルームバーグとのインタビューで語った。マイクロストラテジーは19万BTCを保有しており、これは現在の価格で約98億8000万ドル(1兆4827億円)に相当する。
ビットコインに対する強気の見解を示しながら、セイラー氏は金、S&P500、不動産といった資産クラスはビットコインの1兆ドルに比べて遥かに大きな時価総額を持っているが、ビットコインの方が「技術的に優れている」と主張した。「これらの資産クラスからビットコインへの流入が続くと我々は信じている」と彼は語った。「ビットコインはこれらの資産クラスに技術的に優れている。そのため、勝者を売って敗者を買う理由はまったくない」。
マイクロストラテジーは、2020年にビットコインを積極的に購入し始めた最初の上場企業だ。2023年第4四半期時点で保有する19万BTCは、1BTCあたり平均3万1224ドルで、総コストは約59億3000万ドルだった。
HODL15キャピタルのデータによると、米国に拠点を置く現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)は、グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)を除いて、2月16日金曜日の時点で推定27万BTCを保有している。
セイラー氏は、ETFへの関心の高まりによって生まれたビットコインへの需要は、「マイナーからの供給を遥かに上回っており、時には10倍にもなる」と主張した。
しかし、ビットコインETFがマイクロストラテジーのビットコイン購入を難しくするという懸念については、デジタル資産への投資における「レバレッジド・オペレーティング戦略」を採用しているとして一蹴した。
「現物型ETFは、機関投資家の資本がビットコインエコシステムに流れ込むためのゲートウェイを開いた」とセイラー氏は語った。「彼らは資本のデジタルフォーメーションを促進しており、毎日数億ドルの資本が従来のアナログエコシステムからデジタル経済へと流れ込んでいる」と述べ、「これは高まる潮流だ。すべての船を持ち上げるだろう」。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン