モーリシャスは11月に中央銀行デジタル通貨(CBDC)「デジタル・ルピー」のパイロットフェーズを開始する予定だ。モーリシャス中央銀行のハルヴェシュ・クマール・シーゴラム総裁が発表した。

シーゴラム総裁はIMF/世界銀行中央銀行技術者コミュニティの会議で、彼が2020年に就任したときにCBDC開発を優先してきたと語った

「セントラルバンカーとして、CBDCが金融主権を保護するだけでなく、中央銀行や規制当局に対してAML/CFT(マネーロンダリング対策/テロ資金供与防止)の面で決定的な役割を果たすことを強調する必要はないだろう」

2020年に国際通貨基金(IMF)の専門家との協議が開始され、実現可能性報告書が作成された。シーゴラム総裁によれば、モーリシャスはCBDCプロジェクトでIMF技術支援を受ける最初の国となった。

モーリシャス中央銀行は、名前の明かされていないパートナーとともに12月にサンドボックスを設立し、「モーリシャスの特性に基づいたデジタル・ルピー」を検討するための潜在的な特徴を探求したという。

デジタル・ルピーは「一人ひとりが利用できる支払手段」であり、「商業銀行がCBDCの取り組みに引き続き完全に関与できるように」仲介を行うという。また、シーゴラム総裁によれば、デジタル・ルピーは金融政策をより簡単に管理し、金融安定を支援する。またデジタル・ルピーは無利子であるという。

シーゴラム総裁は、モーリシャス中央銀行が11月にデジタル・ルピーのパイロットフェーズを開始することを「検討中」であり、フェーズ2はクロスボーダー取引での使用の開発になると付け加えた。

モーリシャスは過去数年間で徐々にブロックチェーン技術を導入してきた。モーリシャスは2019年にデジタル資産のカストディライセンスとセキュリティトークンオファリングを規制を整備していた。一時期、同国はこの技術の新興ハブとして見られていた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン