レバノンの通貨危機が深刻化する中、通貨価値が下がり続けており、非公式の報告によると、レバノン・ポンドは2週間足らずで価値が半分になったという

7月2日には、レバノンの仮想通貨(暗号資産)提唱者であり、経済学者のセイフディーン・アモス氏(The Bitcoin Standardの著者)が、「過去10日間で半分の価値を失った。レバノンリラは今、1satoshiの価値と同じだ」とツイートした。1レバノン・ポンドは現在、およそ0.000093ドルと、歴史的な安値になっている。

6月21日、アモス氏は「10年前、1レバノンリラは0.67ビットコインの価値があった」と指摘している

レバノンの市民が仮想通貨を求める

レバノン・リラは1997年以来、公式には0.00066ドルとされているが、慢性的な経済運営の不備により、パラレルマーケットとなっているため、正確な為替レートを確認することは難しくなっている。報告によると、約1年で価値が86%急落している。

一方で経済の混乱は同国の若者の間で仮想通貨への関心を活性化させている。5月に行われた非公式のツイッター調査でレバノンの57.5%が給与をビットコインで支払われることを希望していることが明らかになっている。

2月には29歳のマフムード・ドグハイム氏がアルジャジーラに対し「レバノンの人々は現金の出金や送金に対する厳しい制限から逃れたいと考えている。経済的自由を望んでいるのだ」と話した。そして以下のように続けた。

「銀行システムを回避したいのであれば、ビットコインが解決策となる」

1サトシの通貨

現在のビットコイン価格から考えると、1サトシは多くの国の通貨と同等の価値を持つようになっている。

ギニアやシエラレオネ、ラオス、ウズベキスタンの法定通貨は現在全て約0.0001ドルで評価されている。

1サトシはインドネシアルピアの30%のプレミアムで取引されており、ベトナムドンの2倍、イランリアルの8倍以上の価値となっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン