インドのオンライン決済大手ビルデスクが、仮想通貨取引所コイノミー(Coinome)を開設した。ビルデスクはインド国有のインドステート銀行やバローダ銀行も投資するインドで知らない人はいない決済サービス会社だ。

 ビルデスクによる仮想通貨市場参入をきっかけに、インドにおける仮想通貨の合法化やさらなる普及が期待される。

 コイノミーで取引できるのは現在ビットコインとビットコインキャッシュだけだが、今後一年間で20以上の仮想通貨を取り扱う予定。ビルデスクの顧客ベースを土台に、仮想通貨を普及させるという。

 コイノミーのヴィヴェック・スティーブ・フランシスCEOによると、

コイノミーは仮想通貨を広く普及させる。すでに多くの仮想通貨取引所が存在するインド市場には大きなチャンスがある。今後1年間で、人気のある20の仮想通貨をサポートし、インドの一般ユーザーがデジタル資産を形成するための選択肢を提供する。ビルデスクの有する安全なオンライン決済の知見はコイノミーが投資、取引、デジタル資産形成のための有効なプラットフォームになるのを支える。

政府による封鎖の懸念は依然存在

 インドの若者や投資家から人気を集めるビットコインだが、インド中央銀行やインド政府は今のところ仮想通貨に対するスタンスを明らかにしていない。政府が立ち上げた関連委員会は政府に対し、仮想通貨の使用を禁止する勧告を行ったともいわれている。

 突然の封鎖リスクを抱えるインドの仮想通貨取引業者。しかし中国も追い抜くといわれる成長めざましいインドには大きな潜在市場がある。コイノミーも含め、今後の展開に要注意だ。