グローバルな金融サービス企業のJPモルガンは、ブロックチェーンの利点を探求し続けており、この技術を活用して伝統的な金融の一部の制約を解消している。

JPモルガンは、6つの主要なインド銀行と提携し、米ドル取引の銀行間決済を可能にするブロックチェーンベースのプラットフォームを導入する。このニュースは、2023年6月5日にブルームバーグが報じた

参加銀行には、HDFC銀行、ICICI銀行、アクシス銀行、イエス銀行、インダスインド銀行、グジャラート国際金融テクノシティ(GIFTシティ)にあるJPモルガンの銀行部門が含まれている。

ブロックチェーンプロジェクトの目的は、既存の決済システムの容量を拡大することだと、JPモルガンのシニアカントリーオフィサーであるカウストゥブ・クルカルニ氏は語る。彼によれば、このプラットフォームは銀行に24時間365日、即時取引を処理する能力を提供する。

現在の銀行間決済システムでは、取引に数時間かかることがある。さらに、土曜日、日曜日、公休日には決済が利用できない。しかし、JPモルガンのブロックチェーンパイロットはこの障壁を取り除くとクルカルニ氏は主張し、「ブロックチェーン技術を活用して24時間365日の取引を可能にし、即時処理を可能にすることで、GIFTシティの銀行は自分たちのタイムゾーンと営業時間をサポートできる」と述べた。

また、この取り組みは、ニューデリーがGIFTシティをシンガポールやドバイに代わる取引センターとして位置付けることを支援するのも目的にしているという。

クルカルニ氏によると、JPモルガンは次の数ヶ月間、銀行の経験を分析するためのパイロットプロジェクトを運営する予定だ。パイロットプロジェクトは、国際金融サービスセンター当局からの承認を受けて、JPモルガンのブロックチェーンプラットフォーム「オニキス」を使用して開始される。

JPモルガンは2020年にオニキス(Onyx)というブロックチェーンベースのプラットフォームを立ち上げ、ホールセール決済取引の質を改善することを目指している。同行は2023年4月時点で、オニキスを介して約7000億ドルの短期融資取引を処理したと報じられている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン