仮想通貨市場全体に緑色の波が押し寄せ、X(旧ツイッター)のトレーダーたちが、新たな「アルトコインの季節」の到来を主張するまで、そう長くはかからないかもしれない。
「アルトコインの季節」(仮想通貨投資家たちの間では「アルトシーズン」とも呼ばれる)とは、通常、アルトコインの上昇と、アルトコインの総時価総額のプラス成長を測るものだ。
アルトコインの季節の到来を判断するために、市場参加者が使用するいくつかの重要な指標を見てみよう。
仮想通貨の総時価総額が14か月ぶりの高値を記録
仮想通貨の総時価総額は最近、14か月ぶりの高値を記録し、現在の強気相場を明確に反映している。
Crypto total market cap broke out to its highest levels in over 14 months. pic.twitter.com/0c6CPxDSfQ
— TradingView (@tradingview) November 6, 2023
下記のアルトコインの総時価総額チャートにも同様の強さが見られる。この指標は、ビットコイン(BTC)を除いた仮想通貨の総時価総額を測るものだ。

9月8日以来、この指標は5260億ドルから11月9日の6220億ドルに急騰した。この変化は、トレーダーのアルトコインへの関心と投資意欲の高まりを示しており、また、この指標に含まれるアルトコインの価格の上昇も示している。
大口アルトコインが数週間にわたって強さを発揮
コインマーケットキャップのデータによると、時価総額上位13のアルトコイン(ステーブルコインを除く)は、過去30日から60日以内に2桁の値上がりを記録している。
特に、米証券取引委員会(SEC)との法廷闘争で勝利を収めたリップルのXRPは、過去60日間で45%の値上がりを記録した。法廷闘争の勝利が投資家のセンチメントを高めた上、リップルが新規株式公開(IPO)を発表するという噂もある。

過去3か月間、SOLは大幅に上昇し、「サムコイン」の称号を失いつつある。サムコインとは、アラメダ・リサーチ、FTX、サム・バンクマン・フリード氏に関係する仮想通貨のことだ。SOLの価格は、FTXの崩壊後のプロジェクトの再建とユーザー獲得の進展を受けて、過去60日間で107%以上上昇した。仮想通貨取引所ビットメックスの共同創設者であるアーサー・ヘイズも最近、ソラナに乗り込み、11月2日にこのアルトコインを購入したと発表した。
SOLと同様に、ChainlinkのLINKも、堅実な開発と利用により、過去60日間で100%を超える大幅なリターンを記録した。LINKはまた、過去6日間で26%のリターンを記録している。
その他の注目すべきパフォーマンスは、BNB、カルダノのADA、トロンのTRX、ポリゴンのMATICで、いずれも60日間で2桁の値上がりを記録した。
アルトコイン市場のパフォーマンスは、投資家のセンチメントの改善と一致しているようだ。市場センチメントを測る指標の1つである「仮想通貨の恐怖&強欲指数」によると、9月に恐怖から始まった市場は、10月23日に貪欲に転じ、その後は逆転していない。

アルトシーズンが本当に到来しているのかどうかは不明だが、仮想通貨市場に再び興奮が戻っていることは明らかだろう。