IoT(インターネット・オブ・シングス、物のインターネット)に特化した仮想通貨であるIOTAがここ数日で高騰している。年初から1ドル以下で推移していたが、ここ一週間で一時5.5ドルまで暴騰。時価総額は1.2兆円となりリップルを追い抜き第5位の仮想通貨となっている。

 材料となったのが、IOTAを運営するIOTA基金(本拠・ベルリン)が20以上の企業や団体と組んでリリースしたIoTデータをやり取りするプラットフォームだ。これは、IoTに接続された様々なデバイスから採取されたデータを、それを必要とするデバイス等と交換し活用するもの。同プロジェクトに参画する企業にはマイクロソフトや富士通、ドイツテレコム、ボッシュ、PwC等大手が名を連ねており、デバイス間の通貨となるIOTAへの期待が高まった。

 IOTAは従来のブロックチェーンではなく「タングル」と呼ばれるDAG(有向非循環グラフ)とよばれる仕組みを採用。ビットコイン等とは違って取引コストがかからないため、デバイス間のやり取りに向いているといわれる。

 また、ビットコインの拡張問題に焦点が移る中、拡張性や手数料の問題を解決したIOTAに関心が向いたかたちだ。

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