ビットコネクトの元投資家らが24日、出資金詐欺が発覚し業務停止した同社を相手に補償を求める集団訴訟を起こした。

 訴訟内容によると、ビットコネクトは未登録証券である仮想通貨トークンを発行し、「広範囲のポンジスキーム(出資金詐欺)」を通じて追加資金を集めていたという。

 訴訟を起こしたのは6人の個人だが、ビットコネクトで資金を失った全ての投資家に訴求権がある。6人の原告の損失額は、合計で77万1000ドル(約8500万円)とされている。

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 ビットコネクトは、投資家からの資金を仮想通貨市場で取引して利益を上げ月利40%のリターンを保証していたという。

 ところが蓋を開けてみると、同社プラットフォームはまじめに仮想通貨取引によって利益を上げていたのではなく、新規の投資家から得た資金を、既存の投資家へのリターンに回していただけだったと、原告は訴えている。

 ビットコネクトは、16年2月に仮想通貨コミュニティ・プラットフォームとして生まれ、同年11月に独自の仮想通貨ビットコネクト・コイン(BCC)を発行した。

 コインマーケットキャップのデータによると、BCCは、17年12月に時価総額が約27億ドル(約3000億円)に達した時が人気のピークだった。

 そのわずか数日後の1月4日、テキサス州がビットコネクトに対して、未認可証券を販売したとして業務停止命令を出した。その結果BCCトークンは暴落し、プラットフォームは閉鎖に追い込まれた。

 そんな中、ビットコネクトは全く別のところでも注目を浴びた。ニューヨークで開催された年次式典の様子を映した奇妙な動画を公開したのである。

 動画の中で、変わり者の同社代表カルロス・マントス氏は、自身のビットコネクトへの投資が何倍にも膨らんだと主張。「妻はまだ信じてくれないんだ」と語り、巨額の富を築いたとしている。