仮想通貨ビットコインのマイニングによる年間の二酸化炭素(CO2)排出量は10~20メガトンで、世界のエネルギー関連のCO2排出量の0.03~0.06%になるとの分析が出た。国際エネルギー機関(IEA)が7月23日にレポートを発表した。
IEAのレポートによれば、最近のビットコイン価格とハッシュレートの上昇でビットコインマニングのエネルギー消費量も増加している。今年前半ですでに29テラワットアワー(TWh)を消費しているという。これはアイルランド1国の年間消費量(26TWh)を超えるものだ。
ビットコインの年間エネルギー消費量の予想幅は20~80TWhと推計しているが、IEAは45TWhになると予想している。ビットコインは半年でアイルランドの1年分を消費してはいるものの、それでも、2018年の電気自動車による消費量(58THh)よりは少ないという。
IEAは今回の報告書で、ビットコインマイニングが活発な地域は、再生可能エネルギーが豊富な場所である傾向があると指摘している。IEAはビットコインによるエネルギー消費量の約76%が再生可能なエネルギーであるという研究を引用しており、今回の予測もそのデータが使用されている。
今年6月に仮想通貨に関する調査会社コインシェアーズが公開した半年毎の報告でも、ビットコインマイニングの74.1%は再生可能エネルギーを使用しているとしていた。
ケンブリッジ大学の研究チームも7月はじめ、ビットコインの電力消費量を表示するリアルタイムインデックスを公開している。このサイトによれば、ビットコインのマイニングによる電力消費量は年間59.63TWhと推計している。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版