米国の著名投資家でNBAダラス・マーベリックのオーナーであるマーク・キューバン氏は、米誌WIREDとのインタビューの中で、ビットコインを持つくらいならバナナを持った方がマシと話した。

「なぜ仮想通貨を嫌っているのか?」という質問に対してキューバン氏は、「他の人が払う分だけしか価値がない」と指摘。スポーツカードやアートなどと比較し、「本質的な価値はない」と主張した。

「あなたは、野球カードのことを本当に誇りに持ち、価格が上がると言っている人を見たことがあるか?アートでも同じだ。それらには本質的な価値はない。バスケットボールのカードや野球のカードを食べられない。アートは壁にかければ良い感じかもしれないが、あなたができることは何もない。ビットコインでできることは、もっと少ない。少なくとも、私は野球カードを眺められる。アートを眺められる。」

またキューバン氏は、ビットコインと金(ゴールド)を比較。どちらも必要ではなく、バナナの方がましと結論づけた。

金は宗教だ。金好きの人は、景気後退が起こり、何事も最悪の状態になると話すだろう。そして金を持っていれば大丈夫とね。いや、大丈夫ではないんだ!金のバーを持ち歩いたら誰かにぶちのめされて盗まれるだろう。そう言ったことは何度も何度も何度も起きるだろう。バナナを持った方がマシだ。バナナは食べられる。仮想通貨はそうでもないね

ただ、同氏は決して仮想通貨に反対しているわけではないとも付け加えた。投資家に対して「かなり慎重になってほしい」とし、「せいぜい、価値保存手段だろう」と述べた。

仮想通貨業界の中では、ビットコインが価値保存手段から進化して交換手段として機能するようになると予想する声は多い。

アダマント・キャピタルの創業パートナーであるトゥア・デミースター氏は、19世紀の英国経済学者ジェボンズのマネーに関する論文を引き合いに出し、歴史的にマネーは、最初は「収集」、2番目に「価値の保存」、3番目に「交換」、最後に「価値の尺度」という4つのステージを経て成立したと指摘した

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版