米証券取引委員会(SEC)は20日、仮想通貨関連の調査・分析を手掛けるロシアのICOレーティング社に対して、26万8998ドル(約2860万円)の罰金を課したと発表した。特定のイニシャル・コイン・オファリング(ICO)のプロジェクトから報酬を受け取っていたが、それを開示していなかったため、証券法違反と判断された。

発表によれば、ICOレーティング社は、証券法第17条(b)に違反したという。これは証券を勧誘する者が受け取った報酬について開示しなくてはならないと規定している。

SECは2017年12月から2018年7月までICOレーティング社が提供していた調査レポートや、ICOトークンの格付けを調査。同社は「独立した調査・分析を提供する格付け機関」と謳っていたが、特定のICOから報酬を受け取っており、そのことを開示していなかった。

発表によれば、ICOレーティングは、SECに対して罰金を払うこと、および将来に同様の違反を起こさないことに同意した。

SECは発表の中で、たとえブロックチェーン上で発行されたものであっても、証券法違反について取り締まっていく考えを表明している。

「証券法は、企業と個人の両方のプロモーターに対して、彼らが受け取った報酬について開示するよう要求している。これは勧誘している商品を見ている潜在的な投資家が気づくようにするためだ。〔中略〕この要件は、宣伝されている証券が伝統的なものか、ブロックチェーン上のものかに関係なく、適用される」

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版