仮想通貨プラットフォームのバックト(Bakkt)は25日、最初に提供する金融商品が現物受け渡しのビットコイン先物になると発表した。バックトはニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル取引所(ICE)が8月に立ち上げた仮想通貨プラットフォームで、仮想通貨業界にさらに機関投資家を呼び込むきっかけになるか注目されている。
バックトの発表によれば、現物受け渡しの先物は米ドル、英ポンドとユーロに対応する。
「例えば、1米ドル/ BTC先物契約を購入すると、1ビットコインが顧客の口座にその日のうちに入金される」
現物受け渡しの先物とは、投資家が先物の指定受渡日に現物、つまりビットコインを受け取る金融商品。現金で受け取るシカゴオプション取引所(CBOE)と米シカゴ先物市場(CME)のビットコイン先物とは異なる性質を持っている。3月には英国の仮想通貨取引所コインフロアが世界で初めて現物受渡しのビットコイン先物取引を開始すると報じられた。
バックトに対するアナリストの期待は高い。8月に仮想通貨の投資会社BKCMのブライアン・ケリーCEOは、バックトは「今年最大のニュース」で「今年1月ならこのニュースでビットコイン価格は、20%急上昇しただろう」と発言。またファンドストラットのトム・リー氏は、8月にコインテレグラフ日本版のインタビューに答え、ICEのニュースが出たことでビットコインETFの重要度が下がったと指摘していた。