IBMによるブロックチェーンエコシステムの取り組みは、繊維・ファッション業界のサプライチェーンを追跡するための新しいパートナーシップによって拡大している。

IBMは16日、ドイツの繊維メーカーKAYA&KATOと提携して、ファッション業界で使用される生地の起源を追跡するブロックチェーンネットワークを開発すると発表した。新しいアプリケーションにより、KAYA&KATOのサプライヤーと顧客は、生地がどこで処理されてたのかを特定し、生産および流通プロセスの各ステップを理解することができる。

「このネットワークは、使用される繊維から最終製品の完成まで、衣服の起源に関する透明性を生み出し、消費者に衣服が持続可能な方法で生産されているという知識を提供するように設計されている」

特に、このイニシアティブはドイツの連邦経済開発省によってサポートされている。

IBMによれば、欧州の若年層を中心に、持続可能な衣料品分野が有望な成長ベンチャーとなり始めている。

IBMが委託した欧州の消費者に関する調査によると、回答者の75%がファッション業界における廃棄物の問題に懸念をもっていると回答している。64%は、新しいテクノロジーが持続可能性を検証できるようになるならば、その衣服を購入したいと考えているという。

サプライチェーンロジスティックスは、ブロックチェーン技術の最良のユースケースの1つとして長い間主張されてきた。特に食品や医薬品の提供におけるトレーサビリティ向上は、ブロックチェーン統合の最大の価値の1つと考えられている。

ガートナーによれば、世界の食料品店の20%が、2025年までに食品の安全性とトレーサビリティのためにブロックチェーン技術を使用すると推定されている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン