金融大手HSBCは、来年3月までに200億ドル(2兆2000億円)相当の私募記録をブロックチェーン基盤のカストディプラットフォーム「デジタル・ボールト」に移行させる計画だ。ロイター通信が11月27日に報じた。紙ベースをデジタル化することで効率性をあげる狙いだ。

HSBCは、2020年の私募の国際規模での総額が2017年から60%増となる7兆7000億ドル(約843兆円)に達すると見込んでいる。

デジタル・ボールトでは、投資家らが私募市場の証券をリアルタイムで追跡できる

私募は通常、紙ベースで扱われ、標準化に欠けることがあり、書類へのアクセスが複雑で時間がかかる。ブロックチェーンを導入することで、こういった時間の削減が期待できる。

しかし、導入から実際に効果が見えるまでには相当の時間がかかるとされる。HSBCは、この効率化による具体的な節約効果など金額は公表していない。ウィンブロックチェーンや仮想通貨に詳しい独立コンサルタントのザー・ホールデン氏は、ロイターに対し、実際に節約効果を実感できるのは最大1年半くらいかかるか可能性もあると示唆している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン