HSBC、BNPパリバ、シティなど大手金融機関が開発したブロックチェーン貿易金融プラットフォーム「Contour(カウンター)」は、2020年第2四半期にシンガポールで公開される。サウス・チャイナ・モーニングポストが3月5日に報じた

同プラットフォームは昨年、3000万ドル(約32億円)超の信用状取引のテストに成功していた。信用状取引は国際貿易で幅広し使用される支払いで、銀行が販売者に対し、買い手の支払いの保証を提供する。

新型コロナウィルス感染拡大が世界規模で懸念され、グローバル市場が揺るがされる状況のなか、商業貿易の処理をスムーズに運ぶことができるプラットフォームになるという。HSBCの国際貿易および債務金融のリージョナルヘッドのアジャイ・シャルマ氏は、以下のように述べている。

貿易金融にブロックチェーンを活用することで、我々が今直面している物理的制約条件を乗り越える」

同社はまた、今年末までに同プラットフォーム運営に約20人の従業員を雇用する計画だ。

ブロックチェーン基盤の国際貿易金融プラットフォームはアジアや世界ですでに普及している。

eTrade Connect」と呼ばれるプラットフォームは、2018年に香港で公開。取引文書を電子化し、多くの貿易金融プロセスを自動化、取引相手間の相互作用を合理化する。効率性向上のほか、信用状(LoC)の詐欺、その他の関連文書のリスクを軽減することが期待されている。HSBC、BNPパリバ、スタンチャードのほか、中国農業銀行も開発に関わったとされ、開発は香港金融管理局(HKMA)が促進している。

we.trade」は、同じくHSBCやスタンダール銀行やソシエテ・ジェネラルなどが参画。ハイパーレジャー・ファブリックのブロックチェーンと連携している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン