HSBC、BNPパリバ、スタンダード・チャータードなど大手銀行が開発したブロックチェーン基盤の貿易金融プラットフォームは今週、香港でローンチされた。ロイターが10月31日伝えた。

「eTrade Connect」と呼ばれるプラットフォームは、貿易融資申請の承認に必要な時間を36時間から4時間に短縮することにより、国際貿易の資金調達の効率向上を目指している。HSBCの2017年の貿易金融による売上高は25億2000万ドルで、業界をリードする世界的な銀行の1つになったという。

ロイター通信によると、2017年の時点で貿易金融取引は9兆ドルを超えたが、業界はレガシーシステムと紙ベースのシステムに大きく依存している。

eTradeプラットフォームは取引文書を電子化し、多くの貿易金融プロセスを自動化、取引相手間の相互作用を合理化する。効率性向上のほか、信用状(LoC)の詐欺、その他の関連文書のリスクを軽減することが期待されている。

新しいプラットフォームで最初に成功した取引は、家具や家庭用品小売り業者のPriceriteによる購入だった。同社のバンキー・クワン会長は、「ブロックチェーンは、貿易取引の面倒で複雑なプロセスを、簡単かつ、より安全で効率的なものに変えた」と話した。

HSBC、BNPパリバ、スタンチャードのほか、中国農業銀行も開発に関わったと言われている。同プラットフォーム開発は香港金融管理局(HKMA)が促進している。