大手仮想通貨投資会社グレイスケール・インベストメンツは、現物型ビットコイン(BTC)上場投資信託(ETF)のため、米証券取引委員会(SEC)に新しい申請を行った。

10月19日、グレイスケールはSECにS-3フォームの登録申請書を提出し、ニューヨーク証券取引所(NYSE)Arcaでのグレイスケール・ビットコイン・トラストの株式の上場を目指し、ティッカーシンボルGBTCの下に上場させる意向だ。

グレイスケールの声明によれば、今回の新しい申請は、グレイスケール・ビットコイン・トラストを現物型ビットコインETFに転換するというグレイスケールの方針に則ったものだ。

「GBTCの投資家を代表して、SECとの協力的かつ迅速な作業を継続することに専念している」と、同社は発表の中で述べている。

最新のS-3登録申請書は、証券法の下で登録された株式の新規公開を対象とする典型的なS-1フォーム申請書の短縮版だ。

同社によれば、NYSE Arcaの19b-4の申請が承認され、S-3フォームがSECによって有効と宣言されると、グレイスケールはGBTCをETFに転換し、登録ベースで株式を発行できるという。

「重要なのは、これらの規制承認を受け取ると、GBTCはETFとして運用できる状態となる。GBTCの投資家を代表して、グレイスケールはこれらの問題に関してSECとの協力的かつ迅速な作業を楽しみにしている」

このニュースは、グレイスケールが現物型ビットコインETFの審査のためのSEC訴訟に勝利した数週間後に発表されたもので、コロンビア特別区控訴裁判所が2023年6月にグレイスケールの申請を拒否した理由をSECに説明するよう命じた。

また同社は9月にSECに先物型イーサリアムETFの上場についても申請している

グレイスケールは、ARKインベストメント、ブラックロック、フィデリティなどの企業を含む、現物型ビットコインETFの承認を求める企業群の1つだ。

ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ジェームズ・セイファート氏によれば、ブラックロックも10月19日にビットコインETFの更新された目論見書を提出している。この提出は「ARK、フィデリティなどで見られたようなSECからのコメントへの返答である可能性が高い」と彼は述べ、それは「発行者がSECと協議中であることが伺われる根拠の1つだ」と付け加えた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン